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2008年-TERU'S COLUMN サンケイスポーツ 久慈照嘉 野球解説コラム-

【 サンケイスポーツ 掲載記事 】


2008.08.16

● 阪神 0 - 4 横浜 【 京セラドーム 】

ボーグル変化球に問題

 ボーグルソンは立ち上がりから真っすぐがシュート回転していた。初回の吉村は同じ外角直球を 3 球空振り。三回の打席は明らかに待っていたその外角に投げて被弾した。バッテリーの配球次第では先制弾は防げた場面。好調時は外角直球の制球がよく、チェンジアップをうまく使えているが、この日は最後まで変化球をうまく使えていなかった。

 五、六回になるとシュート回転する直球が増え、制球が甘くなる。試合の分岐点で先に失点するパターンを繰り返した。悪いところははっきりしているし、本人も自覚しているだろう。阪神ベンチも理解した上で、辛抱強く使っているのだから、結果を出して応えないと助っ人としての存在感がなくなる。

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2008.08.15
● 阪神 4 - 11 横浜 【 京セラドーム 】

ミスの連鎖目立つ阪神

 後半戦に入って急降下している原因はいろいろあるだろう。リリーフ陣の崩壊、打者ではタイムリーが出ない・・・。

 あえて1つ挙げれば今の阪神にはミスの連鎖が目立つ。例えば六回の赤星に続いて、七回に鳥谷が失策。中継ぎ陣でいえば四球を出してしまうこと。勝っている時なら帳消しにできる力があるが、疲労が表面に出てくる時期でもあり、今はそれをはね返す力がない。

 144 試合あれば、必ずこういうブラックホールのような時期がくる。ミスの連鎖反応を止めるように、打者はしっかりボールを見極める、投手は四球を出さない―と、簡単なことを改めてしっかりやることだ。

  負けはしたが、優勝マジックは1つ減り、ゲーム差はまだ 8 もある。流れは阪神だ。投打のかみ合わせがよくなれば、ラストスパートが始まるだろう。

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2008.07.26
● 阪神 2 - 0 中日 【 甲子園 】

もう大丈夫!

 試合前のノックから新井の動きに注意したが、どこかをかばった素振りもなく、普通の動きを見せていたので、その時点でスタメンを確信した。実際、一塁の守備は全く問題なし。

 気になる打撃も、代打で出た前日( 25 日)の右飛を見て、同じ凡退でも「いい凡退」をしているな、と感じていた。この日も右方向へのファイルで復活したという思いを強くした。要するに、新井がここ 2、3 年見せている広角打法が出来るようになってきていたのだ。ボールを長く見て、体の近い位置まで引きつけて打てている。どこかに不安があれば出来ない。

 六回の中前打も追い込まれてからの逆らわないセンターから右方向を意識した打撃だった。もう大丈夫、ということをアピールするに十分のヒットだった。

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2008.07.20
●阪神 6 - 7 中日 【 ナゴヤドーム 】

ミスしなければ何かを起こせる

 どちらが“勝者”なのか、わからない試合だった。この 3 連戦、チーム力の差は顕著だった。第 1 戦は接戦で第 2 戦は鳥谷と高橋光の 2 本の本塁打で決めた。そして、 3 戦目の九回の粘りは新井不在を感じさせなかった。大差が開いても阿部、石川が無失点に抑えた。打線もフォードの左前打からつないだ。開幕から示してきた投打のバランスを見せつけた内容だった。

 怒とうの攻撃を守っている方から見れば、「よくここまでつながるな」という恐れにも似た心境を抱くと思う。代打の高橋光、 3 番に入った鳥谷がそれぞれ適時打を放ったように、適材適所で選手が活躍する。その重さを阪神よりも中日の選手の方が強く感じているのではないか。何度も言うが、守備でミスをしないこと。それに尽きる。最少失点に抑えれば、何かを起こす力を持っている。ムダな点を与えないことを心がければ、相手が自滅する王者の戦いをもっとできると思う。

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2008.07.19
阪神 7 - 2 中日 【 ナゴヤドーム

成長著しい鳥谷 & 平野

 平野の一回の左前打と関本の三回の中前打、そして鳥谷の本塁打は、いずれも小笠原の初球の真っすぐを仕留めたものだ。六回に 2 ランを放った高橋光もそう。チーム一丸の攻撃でそこにナインの統一された意思を感じた。

 中日は一回二死から 2 四球と和田の左前打で出先制点を挙げた。しかし阪神は鳥谷の 3 ランで一気に逆転した。得点経緯からわかるようにチーム力の差がモロに出た。

 8 月は新井が北京五輪で抜ける。期間中、鳥谷は 3 番に入っても 6 番に座り続けてもキーマン。今季の成績やこの本塁打が示すように「主軸」を任せられるほど成長したと言ってもいいだろう。

 阪神にすれば、この 3 連戦で 3 連敗しても、さほど「痛み」を感じなかったはず。それが逆に 2 連勝。強さの象徴として鳥谷だけではなく平野も挙げたい。

 三、五、七回の 3 打席で計 31 球も投げさせた。これは荒木、井端に代表されるように中日の攻撃パターン。勝敗、内容、そして粘りとあらゆる要素で立場が逆転したと再認識するゲームだった。

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2008.07.18
阪神 2 - 1 中日 【 ナゴヤドーム

矢野の作戦勝ち

 経験と残像が生んだ矢野さんの決勝打だった。岩瀬のスライダーを詰まりながら左前に運んだが、矢野さんの脳裏には昨年 12 月の五輪アジア予選でバッテリーを組んだ際にマスク越しから見た球道があったのではないか。そのときのイメージにバットの軌道を合わせた。小さく鋭く曲がるウイニングショットに対し、ひじを畳みコンパクトに振り抜いた。しかも初球は内角へのスライダーを腰を引きながら見逃した。この行為で“エサ”をまき、最後は同じ球種をしとめた。『作戦勝ち』と呼んでもいい一打だった。

 チームにとって 4 試合ぶりの適時打。新井が抜けただけではなく、各打者とも下降線をたどっている。だからこそ、先制点を許した六回の鳥谷の失策に言及したい。打てないときこそ、しっかり守る。ミスをしない野球を貫くことを徹底してほしい。

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2008.07.03
○ 阪神 4 - 1 中日 【 甲子園 】

球威増せば変化球さらに有効

 開幕ローテを期待されながら故障で出遅れた金村暁には「結果を残さないと次がない」という、いい意味での危機感が感じられた。

 慣れない甲子園のマウンドも、日本ハム時代を知る野口がマスクをかぶったことで違和感なく投げられていた。

 打者にすれば「非常にやっかい」な投手だ。コントロールがいい上に、スライダー、フォーク、パームが同じ腕の振りから投げ分けられていた。球速もほぼ同じで、バックネット裏から見ていても見分けがつかない。まっすぐがもう少し指にかかってくれば、球威も増し、多彩な変化球がさらに有効になってくるはず。

  先発としてはもちろん合格点。今後もローテの一角を十分に任せられる。独走態勢の阪神をさらに加速させてくれそうだ。

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2008.06.07
○ 阪神 3 - 2 ソフトバンク 【 甲子園 】

能見 2 回で見切って吉

 2イニングで先発・能美を交代させたベンチの決断が勝因だ。先発投手の交代を我慢するケースが多いのが、ことしの岡田采配の特徴。だが相手が阪神に特に相性がいい杉内ということもあって、早め早めの系統を予定していたのだろう。

 せっかくのチャンスをもたった能美は、ボール先行で甘く入ったところを打ち込まれる、最悪の内容。厳しい言い方だが、今後のチャンスがなくなるかもしれない。

 ただ、ここから江草がつなぎ、リードされている状況でも安定感抜群の渡辺を投入。ウィリアムス、藤川もつぎコムリレーを披露した。後になるほどいい投手が登場する、という阪神にしか出来ないような投手起用。ウィリアムス、藤川などは打たれる気がしない。こういう勝ち方もできる、ということを示した点でも大きな一勝だった。

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2008.06.06
○ 阪神 5 - 2 ソフトバンク 【 甲子園 】

個々が役割果たした結果

 我慢強く守り終盤に一気に得点する。この日の阪神は『強い勝ち方』といえる。

 先発投手も大崩れしない。八回に代打で勝負を決めた桧山をはじめ、個々の選手がきっちり自分の役割を果たしている。だからこそ、勝機をつかむことができる。

 三塁・バルディリスの守備もそうだ。一回小久保の打球に続き、五回一死二塁でも川崎のライナーを横っ飛びでファインプレー。二塁・関本も攻守で続いた。

 守りから流れを引き寄せる。こういう展開が今年のタイガースには多く見られる。致命的なミスも少ない。これが好調を持続している大きな要因の一つだろう。

 6.5 ゲーム差に開いた 2 位中日は先発投手に、巨人もけが人に苦しんでいる。 2 位以下が追い上げてくる兆しがない。あとはけが人にさえ気をつければ、タイガースの独走態勢となっていくだろう。

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2008.06.04
阪神 5 - 2 楽天 【 K スタ宮城 】

本塁打より価値ある三回の二塁打

 先発・上園が苦しみ始めた直後の五回に飛び出した金本さんの一発が確かに大きかったが、その前の三回の二塁打を評価したい。立ち上がりから調子の悪かった楽天・永井がこの回、関本、新井を連続三振に仕留め調子に乗りかけたところでの一撃だった。直後の桧山の三塁打で取った 2 点目で試合の流れを相手に傾かせなかったことがポイントだった。

 交流戦前半を振り返ると開幕からの戦い同様、連敗しない安定感が光る。原動力は先発投手陣。 3 日の第 1 戦こそ下柳さんが崩れたがレアなケースで、安藤も幸い短期間で戻れそう。今後も先発陣が六、七回まで粘れば渡辺+ JFK のリレーで白星を重ねられると思う。

 心配なのは先発陣が連日 5 回前後で交代し始めること。打線では金本さんの活躍が示すように中軸は安定。平野の故障離脱も、代役藤本の頑張りなど、層の厚さが際立つ。課題はやはり「 5 番」。相手が左腕のとき、フォードしか候補がいないことが不安材料だ。

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2008.06.03
阪神 4 - 11 楽天 【 K スタ宮城

低めがほとんどボールに・・・下柳

 下柳さんは調子が悪すぎた。いきなりの三盗や、野手同士のお見合い(二回)などもあったけれど、それ以前に生命線の低めへのコントロールが全くできていなかった。これだけ状態の悪い姿を初めて見たし、別人のようだった。

 相手は野村監督だから、おそらく「ひざ元の変化球は捨てて、高めの球を狙え」の指示を出していたはず。ところが、その低目がほとんど、明らかなボールになって、高めのストライクだけが来るのだから、こんなうちやすい状況はない。

  阪神にとっては安藤が離脱して、下柳さんへの負担が高まる中での負けはイヤな感じがする。連鎖反応が心配だ。

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2008.05.11
阪神 3 - 1 横浜 【 甲子園

野手からも信頼・・・岩田文句なし

 今の岩田に注文はない。低めへの制球力が素晴らしく、バックも理解している。投手と野手で意思統一が出来ているから、これだけ併殺が多いのだと思う。

 コントロールそのものは良くはない。しかし勝負どころでスライダーやカーブで確実にストライクが取れる。テンポも悪くない。守っていて一番、リズムが作れないのが四球の多いタイプだけに、そういう意味でも、野手から信頼されつつある投手になっている。

 ボクが守っていると想定して、アドバイスは思いつかない。実質的には「 1 年目」だけに、いつかはカベにブチ当たるはず。そのときに、どんな投球を見せるのか。そこまでは、今のままでいい。生命線は低めへの丁寧なピッチング。それだけは意識しながら、継続してほしい。

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2008.05.09
阪神 2 - 6 横浜 【 甲子園

引きずらないことが大事

 金本の前を打つ新井の状態がいいので、横浜バッテリーは 3, 4 番に最新の注意を払って投げていた。コースに投げ分ける三浦から金本は甘いボールを待っていたが、仕留められるような球はこなかった。その中で犠飛 2 本は最低限の仕事。六、八回の好機に 5 番の葛城がつないでいければ、一気に逆転のムードも広がっていただろう。

 今は 9 連戦の真っ最中。金本は頭部死球もあったし、疲れはあるだろう。気持ちとプレーの両面で引っ張るタイプだけに、ひと一倍しんどい時期だと思う。

 阪神は三浦に 35 敗目( 14 勝)。何十回も対戦し、カウント別の球種、コースなど、調べていると思うが、この日のように制球が抜群であれば、どうしようもない部分もある。甘いところを待つしかないが、真ん中にはほとんどこなかった。相手バッテリーの勝ちと割り切って、あしたに引きずらないことが大切だ。

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2008.04.20
阪神 4 - 2 ヤクルト 【 神宮球場

矢野好リードに救われた杉山

 中 16 日で先発した杉山は、つかまりそうでつかまらない、という表現がピッタリの投球。全般的に球が上ずっていて、矢野さんの好リードで救われた面は大きかった。

 真っ直ぐとシュート系が中心だったが、そのシュートを矢野さんが要所要所で効果的に右打者に使っていた。三回に田中、四回に宮本と、 2 四球を与えた。狙ったわけでもないが、結果的にシュートを意識させる効果があった。おかげで、何とか責任回数まで投げ切れた。

  もっとも一回のピンチを最少失点に 1 点で切り抜けるなど、粘りの投球は随所に見せていた。次は今週末の巨人戦が予想される。どう修正してくるか、注目したい。

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2008.04.19
阪神 1 - 4 ヤクルト 【 神宮球場

足使えば、村中攻略できる

 “初対決”の村中に、七回まで関本の 2 安打のみ。相手をほめるべきたろう。球種は真直ぐ、スライダー、フォーク。特に上背があるわけでもなく、角度が大きいわけでもない。ただ、フォークを左打者に思い切って投げていたのが印象的。左対左は、意外にフォークが投げにくいと言われているだけに、金本さん、鳥谷らには効果的だった。

  初ものに弱い、というチームの特徴を見せてしまったわけだが、問題は次、どう対応していくか。カギは赤星、平野の 1,2 番だろう。この試合も一回、赤星が出て、平野が送った一死二塁のケースを作っている。もし、あの場面で一本出ていれば、状況は大きく変わっていたはず。俊足コンビが塁上を賑わせる展開を作っていれば、攻略は十分に可能だ。

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2008.04.18
○ 阪神 6 - 2 ヤクルト 【 神宮球場 】

集中力切らさなかったトラ内野陣

 降り続く雨、強い風、新しい人工芝でどんな打球が飛んでくるかわからない。「捕る」「投げる」「走る」すべてで普段以上に神経を使う。条件はこれ以上ないぐらい最悪だった。選手の立場から言えば、絶対にやりたくない環境だった。

 ただ、プレーボールがかかれば、条件は相手も一緒。試合前には、コーチがいろんな指示を出すけれど、結局は選手個々がどれだけ集中力を発揮できるかにかかってくる。

 そういう意味で二回二死満塁からリオスの三遊間へのゴロ、七回一死からの飯原の三遊間へのゴロを処理した関本は素晴らしかった。鳥谷を中心とした内野陣も最後まで集中力を切らさずに守り抜いた。

 ヤクルトは一回に鼻山が、五回にリズクが失策を犯し、そのまま失点に結びついたのとは好対照だ。阪神のチームの勢いが過酷な条件の中でも集中力を切らさなかった・・・といえる試合だった。

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2008.04.06
阪神 1 - 9 巨人 【 東京ドーム

福原よ「デキ悪い時の粘投」学べ

 調子が良ければ抑える。悪ければ、簡単に連打を浴びる。そんな福原のモロさが出た試合だった。打たれたボールは高く、ほとんどがベルト付近。これでは結果は出せない。 1 年を通じて、“貯金”ができない最大の理由が、そこにある。

 かつての本格派の投手は影を潜め、今は技巧派になった。フォームをコンパクトにして、間合いを短くして、緩急をつけるという工夫と努力は認めるが、何かが足りない。最も欠けている部分が悪いなりに投げるという姿勢。ただこれは、自分で答えを見つけ出さないといけない。

 二軍にはボーグルソン、上園、金村暁といった一軍昇格を待つ投手がいる。岡田監督は期待しているが、こんなパターンが続けば“信頼”にならない。デキが悪いときほど、頑張る。粘る。当たり前のことだが、福原に求めたい。

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2008.04.05
○阪神 4 - 3 巨人 【 東京ドーム 】

岩田カーブ大きく鋭く曲がる

 岩田が申し分のない投球をした。 3 球投げれば 2 ストライクという制球力。左打者にはカーブ、右打者には外に逃げるフォーク。このコンビネーションが完璧で、調子の悪い打線とはいえ、巨人の各打者はタイミングが合っていなかった。

 左投手のカーブには、さまざまな“種類”がある。横浜の工藤さんは大きなカーブで一瞬、ボールが浮くような感じになる。しかし岩田の場合は、大きなカーブでも曲がりが鋭い。僕が対戦した左投手には、こういうタイプはいなかった。 140 `そこそこの真直ぐが早く見える効果もあり、まさに“生命線”となっている。

チームにとっても、本人にとっても、この勝利は大きい。これから各球団が研究を始める。傾向やクセなど丸裸にされるだろうが、気にすることはない。自分の投球を変える必要はない。今まで通り、表情を変えずに、淡々と投げることができれば、結果はついてくる。自身を得た若者がどんなピッチングをするのか。楽しみだ。

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2008.04.04
○阪神 6 - 1 巨人 【 東京ドーム 】

カギ握る 7 番フォード

 フォードの 3 安打はいずれも甘いコースだった。しかし、ひと振りで、仕留めた点に、調子の良さを感じる。それは「慣れ」という言葉に置き換えてもいい。朝起きてから球場に入るまでの時間。そして試合に臨む際の準備という面も含めて、日本での生活に慣れ、環境に対応できるようになった。そういう意味では、“第一関門”を突破したと言ってもいいだろう。

 各球団との対戦が終えた頃に、どう順応するかが、次のステップ。まだインコースの厳しいコースをさばけていない。欠点を徹底的につくのが日本の野球だけに、どんな対応を見せるのかに興味がある。

   巨人の打線と違って、阪神の攻撃は機能している。その象徴が鳥谷とフォードの 6・7 番コンビ。フォードが、この打順で「にらみ」をきかせることができれば、厚みはさらに増すだけに、キーパソンであることは間違いない。この結果を踏まえ、第 2 戦は巨人・阿部も配球を変えてくるはず。今後を占う上で、その結果に注目したい。

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2008.03.29
○阪神 4 - 3 横浜 【 OP戦 京セラドーム 】

ライナー連発・・・好調の証

 金本さんの場合、ライナー性の打球が多い時は、調子がいい証拠。最初の右翼線への二塁打に始まって、 2 本目の右前打、そしてホームランとヒットはすべて、打った瞬間の角度は外野を越すかな、という当たり。本人の中でそういうイメージが出来上がっているのだろう。強振せずに結果を出していた。

  昨年の 10 月の手術以来、ずっと 3・28 開幕から逆算して調整を進めてきた金本さんだが、現時点の体調は 70 %から 80 %の状態かもしれない。オープン戦では結果が出せない試合が続いた。それでも、始まってみれば、開幕 2 試合でいきなり大爆発。あらためて、金本さんの凄さ、恐ろしさを感じた。この印象は相手も同じはず。これから対戦するチームが受けるプレッシャーは、想像以上のはずだ。

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2008.03.27
本紙評論家 久慈氏・八木氏ペナント大予想

久慈氏【 励まし込めて 3位予想
八木氏【 虎 V 奪回

@
八木  阪神は投打ともに昨年よりも戦力が整った。大補強した巨人と中日との 3 強の争いになると思うけど、十分に優勝は狙える。

久慈  ぼくは励ましの意味を込めてあえて厳しく 3 位。優勝争いはすると思っていますが。巨人の補強が脅威的ですから 1 位に、 2 位は投手力で中日です。

八木  阪神は投打ともに故障していた戦力が戻ってきた。金本も手術した左ひざの状態は 100 %とは言い切れないだろうが、けがを抱えながら戦った去年よりも状態がいいことは確か。首痛だった赤星も復調した。投手では安藤、福原の復調で先発陣の駒が揃った。加えて新井を代表とする新戦力もいる。

久慈  新井はいいですね。広角に打てますからね。苦手な内角を突かれるだろうけど、甘く入った内角球をスタンドイン、なんてシーンも今年はよく見られるんじゃないですか。本塁打 30 本は打つ力があります。

八木  打線のカギは今岡が復調するかだろうね。バットを内側から出そうと意識し過ぎて、右肩が落ちてバットのヘッドが下がって出ている。バットを上から落とす感覚で打つ練習で微調整してほしい。

久慈  投手陣は先発の駒が揃ったわけですが・・・。先発ががんばってウィリアムス、久保田、藤川の JFK の負担をいかに減らすか。 JFK 自体の調子は今年も申し分ない。藤川のフォークは完成の域に達しています。

 

A
G 相手には赤星中心の機動力期待

八木  最大のライバルとなる巨人は、打でラミレス、投でグライシンガー、クルーンらが加わった。上原も先発に復帰する。ただ、二岡、高橋由、小笠原、阿部、など故障から戻ってきた選手が多い。全員が復調するとは限らない。そこが阪神にとってもねらい目。赤星を中心とした機動力でかき回してほしい。

久慈  中日は安定感がある。川上、中田、小笠原ら完投できる投手が多いし、谷繁が今年もしっかりしている。阪神は川上のように全球種でカウントもとれ、決め球にできる投手に極端に弱い。赤星がセーフティバントで揺さぶるとか、打線全体が変化球狙いに徹するとか・・・。相手バッテリーを惑わし、考えさせる。嫌らしい攻めで苦手を減らすべきです。

八木 3 強以外のチームだが、横浜は吉村、村田、金城ら一発のある打線は勢いに乗るとやっかい。ただ、投手陣はクルーンが抜けた抑えが不安だね。

久慈  ヤクルトも主砲のラミレス、エースのグライシンガーが抜けた。広くなった神宮で高田監督は、起動力を生かした野球で活路を見いだすことになるだろうが・・・。広島も黒田、新井の穴が埋まっていない。ここも足の速い選手で奇襲をかけてくるはず。

八木  ペナントの行方は、北京五輪の夏場が大きな転機となると思う。阪神は新井や藤川、久保田らが代表で抜けそうだが、それまでに桜井や渡辺、阿部、江草ら代役となる選手がどれだけ成長しているかだ。

久慈  五輪期間までにそこそこの順位につけて余力をため込まないといけない。開幕ダッシュが例年以上に重要でしょうね。

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2008.03.17
△阪神 1 - 1 巨人 【 OP戦 東京ドーム 】

格の違い見せた桧山

 代打の代打というシーズンさながらの舞台設定で、桧山らしさが光った。初球から迷いなく振って、ファウルの後、 2球目の失投を見逃さず、右前適時打。最高の結果で、相手投手(会田)との格の違いを見せつけた形だ。

 今季も左の代打としての起用になってくるだろう。切り札的存在のため、おのずと対戦相手はセットアッパーやストッパーなど、一線級の投手になる。プロ 17 年目を迎えるが、毎年レギュラー争いからスタートしてきた桧山は、出番に臨むまでの準備の仕方が周到。ベンチスタートだった試合は、いつ出番がきてもいいように必ずベンチ裏で体を動かしていた。昨年は結果が出ない時期もあったが、代打での準備の仕方をつかんだのではないか。プロなら誰しも 4 度打席に立って、勝負したいものだが、今は桧山本人も代打にやりがいを感じている。

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2008.03.16
△阪神 4 - 4 巨人 【 OP戦 東京ドーム 】

タテに曲がる独特スライダー

 スライダーは横に滑るイメージが一般的だが、岩田の場合はカーブのようにタテに大きく曲がって落ちていく。特徴のあるスライダーにかなりの自信を持っているのだろう。野口とのコンビネーションもよく効果的に使えていた。

 巨人を相手にこれだけ投げられたのだから、もう開幕ローテ入りは合格だ。どこで投げるかが問題だが、横浜」との開幕カードを任せても問題ないと思う。金村暁が戻ってきても明け渡さない、 1 年間ローテを守るという気構えでやればいい。

  巨人打線はこの日、スライダー投手という印象をもったはず。だから公式戦で狙い球は必然的にストレートになる。岩田はスライダーを生かすため、真っすぐをどこまで磨けるか。今後の課題になる。

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2008.03.15
△阪神 4 - 4 ヤクルト 【 OP戦 神宮球場 】

強い「気」感じる安藤

安藤の投球から「気」が伝わってきた。それは開幕投手への思いという言葉にも言い換えることができる。牧田球審のジャッジが辛く、また不運な当たりも重なるなど、粘投が続く中で 5 回 3 失点は評価できる。

  開幕まで登板は、あと 1 試合。気をつけてほしいのは先頭打者と援護を受けた直後のイニングの投球内容。 5 回のうち、4 度まで先頭打者に安打を許した。五回に 2 点が入って、 4-0 となった後に 3 点を奪われた。 2 つの項目に留意すれば、開幕という次のステップに踏み出せる。ここまでは順調。 28 日の横浜戦に向け、“最後のピース”を埋めてほしい。

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2008.03.12
フォーク使えれば鬼に金棒

 球児はフォークを多投していた。この球をなんとかモノにして、今季は使っていきたいという意気込みを感じた。現段階での精度は今ヒトツで、抜け気味だった。ひざから低めに落ちてこそフォークだし、空振りをとってこそフォーク。落ちないフォークは怖い。まだ評価はしにくいが、あのストレートに計算できる落ちる球が備われば、鬼に金棒。残りの OP 戦で試せばいい。

   フォークを生かすも殺すもストレートになる。巨人戦では、しんにとらえられるシーンもあったが、ストレートの球威はこの時期ならば十分。球種が増えれば幅が広がるが、根本的な投球スタイルは変わらないだろう。球児の場合、フォークがある、と思わせるだけで、かなりの脅威になる。追い込んだカウントならば、なおさら効果的になるだろう。

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2008.03.05
○阪神 7 - 3 広島 【 OP戦 京セラドーム 】

フォード選球眼ええで

 フォードの一発は相手の失投。ただ、結果が出たわけだから、本人にとっては意味のある本塁打だったと思う。特徴として「体重移動がない」が挙げられる。球を追いかけることをしないため、低めに対してバットが止まったり、選球眼もいいのではないか。

 体重移動がない分、内角は打ちづらそうだ。日本は弱点がわかればそこを執拗についてくる。インコース攻めにどう対処するか。思い切ってヤマを張るのも、ひとつの手。内角対策が重要な課題となることは間違いない。

 打線全体に関しては、二死から点を取れたし、上々の滑り出しだった。赤星も元気いっぱいだし、関本は 2 番の役割に徹している。金本さんに関しても心配は不要。そうなると、今岡と 6 番を打つ 2 人がポイントとなる。

  前の 2 人が残した走者をどれだけホームに迎え入れるか。 7 番打者を含めた 3 人がキーマンになるだろう。

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2008.02.29
直撃!なんでも聞きまっせ
[ 対談 × 藤川 球児 選手 ]

 

<< 後ろ指さされぬ選手に >> 

 

【 野球大事にする @ 】
久慈  キャンプが終わったけど、フロリダ自主トレでの肉体改造がうまくいったみたいだね。

藤川  今年に賭けるモノがあります。肉体的に大きな故障するのは 30 歳が境。体が変わってくる前に、手を打たないと納得できるパフォーマンスができなくなる。危機感があって、思い切ってやりました。

久慈  納得できなかった部分は?

藤川  けん制ひとつにしても思うようにできなくなっていた。バント処理とか、マウンドからおりるスピード、捕って速く一塁に投げるとか。細かい動作も鈍くなって自分に自信がなくなってきていたんです。

久慈  小、中、高校生も球児みたいにすべてできる投手になりたいと感じているはず。

藤川  投手のことしか教えられないとかじゃ、ダメだと思って。キャンプ中もずっとバッティングしていました。自分の勉強にもなるので。野球を大事にする。それが自分の体の状態を上げてくれるなら、どんどんやっていこうと。

   野球で人間形成されているので、真摯に取り組んで・・・。 3 年間の成績は良いかもしれないけど、結果と人間性はまた違う。誰にも後ろ指を刺されない選手でないと。

 

【 リーダーとして 】
久慈  リーダーとして表に出てくるようになった。阪神の投手に今まで・・・。

藤川  いなかったというのが正しいかなと思います。国際試合に出場して帰ってきて、吸収している部分をチームでできればというのが多々ある。チームにとって良いことだと思って最近は言ってますね。

 

 

<< どうせ一回死んだ身・・・ >>

 

【 大きい五輪予選 A 】
久慈  北京五輪予選が、影響しているんじゃないかな。

藤川  大きいですね。去年は 0-8 とか 1-9 で負けている試合があった。あんな試合は絶対しちゃいけない。恥ずかしいと思うくらいでないといけない。結局、 10 連勝した後も次の試合の結果でズルズルいってしまった。

   今日は休みの日だととらえるのは現場サイドの話。見ているお客さんに対して、ものすごく失礼なこと。それだったら無理していって壊れて、けがしましたの方が前向きに倒れる方が、ボクは全然良いと思う。どこまでを仕事と感じるか。職人と思われるプレー、ボクだったらストレートにこだわったり、それがプロ。

久慈  投げたくないな、という日はないの?

藤川  ないですね。やっぱり勝ちたいというのがあるので。毎試合の積み重ねが最終的に優勝できるかどうかなわけで。 05年にそれを考え始めたときに、本当に優勝できたので。

 

【 自分のポリシー 】
久慈 「あります」という答えを期待してたんだけどな。体の調子が悪い時とか、人間だからあるかなと。

藤川  出れないな、怖いな、けがしそうだなという時は一昨年くらいはあった。別につぶれてもいいと思ってやってるんで。

久慈  つぶれちゃアカンやろ。

藤川  いや、でもそれは自分のポリシーとして。やっぱり、どうせ一回死んだ身だと思ってやってますから。

久慈  球児の熱い気持ちだけでもファンは喜ぶ。

 

 

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【 もっと連勝できる 】
藤川  大分チームメイトには伝わっていると思います。(選手会長の)赤星さんに直接言うこともありますから。投手と野手でかみ合わないときも多かったですから。積極的に投手と野手がかかわり合いを持って、毎日の試合に臨めるような形を考えたりしてます。それをやっていけば、もっと連勝もできるはず。大型連勝できない理由も、その面が関係していると思います。

久慈  もう一度、リーダー論になるけども、誰もが球児と認めているよね。

藤川  去年は福原さん、安藤さんが苦しんでいた。同じ投手陣としてライバルかもしれないけど、チームはとにかく勝たないといけない。僕たちのサポートの仕方、「僕らも頑張るので早く帰ってきてください」とか、そういう部分は足りなかったかもしれない。勝てば何でもいい。勝てるようにするという意味では・・・。

久慈  話は変わるけど、クローザー 2 年目。セットアッパーの時と比べてどう?

藤川  クローザーに対してのプライドみたいのは全然ないですね。セットアッパーの時は、本当の自分がまだ出たばかりで必死でやってたので。毎日、試合じゃなくても必死だった。

久慈  日本代表するクローザーになって、球児を打とうと研究してくる。今年の対戦したい打者とかはいるの?

藤川  対戦したいというのはないですけど、ブルペンで投げたり、部屋で考えているときにシュミレーションで、いろんな打者は出てくる。基本的な攻め方は頭に大体できている。それが矢野さんと合わせるようになっているので、そんなに心配はしていない。自分はそこで冷静になるのが大事。相手チームの4番になるんですかね。あとは 1 、2番は打者は考えますね。

久慈  今年は五輪が待っている。球児と久保田がチームを離れる可能性もある。チームに対する不安はないの?

藤川  自分がもし行ったとしても不安は絶対に残さないように行く自身はありますね。一番大事なのはプレーよりも、その選手がどれだけグラウンドで自分の時間だとか、ここが自分の持ち場だと思ってできるか。それによって気持ちが入っているとボールも全然違いますし。それを作り上げてあげればいいだけの話。心配はないですね。

久慈  オレはすごく心配 2 人がいなくなったらさ。

 

【 五輪時も不安はない 】
藤川  たぶん大丈夫です。うちのブルペンの数字は年々良いですし。ずっと良いのは、 JFK3 人を含めて、江草、橋本健、渡辺とか、バランスをしっかりとっているので全体の数字が良い。それが他の球団にない所。単純に力がある投手がそろっているというだけでもない。あとは矢野さん。矢野さんが北京に行くなら、そのことの方が不安ですね。捕手にもいろんなことを伝えていかないといけないかなと。

久慈 じゃあその言葉、信じようか。クローザーをやっていて、先発に 1 回でも多く投げてほしい思いは強い?

藤川  ないです。ない!

久慈  5回だけでもいい?

藤川  イニングが 5 回でも 20勝してくれればいいですよ。

久慈  それには、セットアッパーがフル回転しないといけない。

藤川  それがチーム。去年も先発陣がいろいろ言われましたけど、トータルでピッチングスタッフはセ・リーグ 1位の防御率( 3.56 )。その辺のプライドは僕たちは高く持っているので。誰かが投げても、タイガースの投手陣はリーグ 1 番だと答えが出ているので。

久慈  長い時間作ってくれてありがとう。とにかく、頑張ってな。

藤川  ハイ、ありがとうございます。

 

== 取材後記 ==

【 勝ちたい気持ちヒシヒシ 】
   一番感じたのは、とにかく「勝ちたい」という気持ち。お立ち台で泣いたこともあったし、以前から思ってきたことがたくさんあったはず。日の丸を背負ったり、いろんな経験を積んで、今はそれを言えるようになった。情に熱い男。一番最後に自分が投げるまで気が気じゃないと思う。それくらいチームのことをしっかり考えている。

肉体改造についても自信が伝わってきた。衰えを感じても、実際に新たな挑戦をするのは勇気がいる。普通であれば、新トレーニングで悪い方向にいってしまう可能性も考える。だが、彼にはそれがない。すべてをプラスの方向にとらえる考え方には感心するばかりだ。彼がチーム内で実行しようとしている『投手と野手の関係をより深くすること』は一人ではできない。シーズンに入って、チームがどう変わっていくのか見届けていきたい。

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2008.02.28
杉山、岩田 OP 戦で結果出せ

  昨季故障で働けなかった安藤と福原が元気なのが大きい。ことしのカギはこの 2 人だと思っている。 2 人とも 1 年間、ローテーションを守りきって 2 ケタは当然、あわせて 30 勝近く勝つことが優勝の条件だと思っている。先発候補としては、杉山と岩田に期待したい。オープン戦で結果を残して、先の 2 人と下柳、金村暁、ボーグルソン、アッチソンの先発 6 人を基本線に考えている首脳陣を悩ますぐらいの内容をみせてもらいたい。

JFK は何の心配もいらない。そこを心配していたら、阪神の投手陣は成り立たないのだから。ただ、そこにつなぐ中継ぎ陣は、使えそうな若手が出てきていないのが寂しい。江草、能見らもオープン戦での結果を求められる立場。サバイバルを誰が勝ち残るのか、これから1ヶ月に注目したい。

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2008.02.27
杉山、岩田もローテ争え

  岡田監督が決めた開幕ローテの基本線 6人のうち、両外国人を除く下柳さん、安藤、福原、金村暁の 4人は経験豊富だから、後は OP 戦でもボールがいくかどうか、だけを見極めればいい。

 中でも一番計算できるのは下柳さん。 5イニング程度かもしれないが、よほどのことがない限り 1年間、ローテを守れるはず。

 新加入の金村暁には、群を抜くテンポの良さがある。守る立場から言えば、一番守りやすい投手だ。修羅場もくぐっているし、ハマれば完投も期待していい。

 完投、という点では安藤、福原にも、少し長いイニングを任せたい。 JFK をいかに休ませながら戦うか、が重要になってくる。

 両外国人は、まだ不安な面も感じる。そこで期待したいのは杉山。 24日のオリックス戦 ( 高知 ) では、一番いい内容を見せていた。

  岩田とともに、先述の 6人を脅かすような内容を OP 戦で見せて、最後までローテ枠を争ってほしい。

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2008.02.26
打者は初対戦の投手 自分の目で確かめたい

   打者の立場でいわせてもらえば、初めて対戦することになる投手に対しては、打席に立って自分の目で確かめたいというのが本音だ。

   通常、他球団の新加入選手の情報はあらかじめスコアラーから提供される。投手の場合、どれぐらいのフォークか、スライダーか、あるいは誰タイプなのかなどは、スコアラーの報告と自分の感じ方では微妙に違うケースもある。

   そういう意味で、アッチソンを同じセ・リーグとのオープン戦に投げさせず、教育リーグのみで調整させることは作戦として十分に考えられる。実際に公式戦で対戦したときのメリットはあるはずだ。

   ただ投手の立場からすれば、いずれ本番で対戦する打者に投げておきたいタイプ、投げなくても気にしないタイプがいるはず。本人がどんな調整を希望しているか考慮する必要もあるだろう。

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2008.02.24
●阪神 5 - 9 オリックス 【 OP戦 高知市営 】

現段階では葛城一歩リード

 二死走者なしという気楽な場面での打席が、桜井に本来の積極的な打撃を取り戻させた。初球。捕手のミットにボールが収まるまで慎重すぎるほど見極める姿はなかった。少々のボール球でも思い切って振るくらいが桜井にはあっている。

 調子は決して良くないと思うが、どんな打者でも初ヒットが出れば気分的に楽になる。とくに昨年の成績がフロックでないことを証明するためにも、何よりの励みになったはず。 OP 戦とはいえ「 4番」。その意味と期待を認識した 2 安打は、さらに前向きに進む材料となっただろう。  

ライバルとなる葛城は今季に懸ける意気込みが伝わってくる。元々体が全く開かず、リスト柔らかい好打者。今年は強引さが消え、逆方向にスムーズに打てている。新外国人のフォードが出遅れ、桜井がようやく上昇気配の状況で、右翼争いは葛城が一歩リードしている。

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2008.02.04
キャンプ直撃!なんでも聞きまっせ
[ 対談 × 新井 貴浩 選手 ]

 

【 なんか変な感じ 】

久慈  初めまして(笑)

新井  初めまして

久慈  阪神に入団して 1 日からタテジマを着て、どういう心境でキャンプに臨んだ?

新井  自分の中では、切り替わっていたつもりだったんですが、いざユニホームを着て新しい顔ぶれの中でやっていたら、なんか変な感じがしました

久慈  同じ沖縄に広島もいる

新井  (沖縄入りした 1月 30日に)高速道路を車で走っているとカープの宿舎を通り過ぎたんですよ。違和感ありました。球場も見えますし・・・

 

【 まだ遠慮してる 】

久慈  第1クールが終わって阪神の印象は?

新井  元気があるなと思いました

久慈  新井が一番元気やん !? (笑)

新井  そうですかねぇ?まだ、すごく遠慮してるんですけど・・・(笑)矢野さんとか球児とか・・・。いろんな人が気を使って声をかけてくれるんで、やりやすいです。

久慈  シートノックで一塁に入っているね。一塁は周りを見渡せるポジション。そのあたりはどう考えているのかな

新井  早く慣れたい。一塁からいろいろ指示することもありますし、シーズンに入ったらマウンドに行って声をかけて、間を取りにいかなきゃいけない場面も出てくると思います。

 

【 いいこと言った 】

久慈  いいこと言ったよね。今岡にしろ、鳥谷にしろ、声をかけにいくようなリーダーシップを表に出さないタイプやもんな。新井がそういう役割をしてくれたら、矢野さんも助かるだろうし、チームを引っ張っていけたら理想だと思う

新井  そういうことが、自然に自分からできるように投手陣とコミュニケーションとっていきたいと思います

久慈  ところで、阪神って大変やろ。いいことは今までの10倍書かれ、悪いことは20倍。でもそれは宿命だよ、タイガースの。

新井  いいも、悪いもハッキリしてるんで。よかったらホメられますし、悪かったらたたかれますし。そういう面ではわかりやすくて、いいと思います(さらに続けて)

宿舎帰って、阪神のキャンプがテレビ(スカイ A )で映ってて、ビックリしましたよ。これなんなのかな?って。何もかもが新鮮ですね

久慈  金本さんから連絡あった?

新井  少し前にアメリカから電話がかかってきたんですよ。「第3クールくらいは、気をつけろ」って。ちょうど体も動いてくるときですから・・・。「とにかく飛ばしすぎるな。流しでやっとけ」と

久慈  金本さんがいない阪神はどう?いた方がよかった?

新井  できれば、いた方が・・・

久慈  イジめられるだけろうけど(笑)

新井  いたら、いたで大変なんですけどね。

 

『 TV 練習試合?今まで経験ない 』

 

久慈  いつから実戦形式に出たいと思っている?

新井  広沢さん(打撃コーチ)と少し話してみて、 2月 16日の日本ハムとの練習試合(宜野座)でどうだ?って言われました。どっちでもいいです、といいました。状態を見ながらになりますが

久慈  ファンは早く、新井を見たいと思っている

新井  広沢さんから「うちは他と違うから」と。ファンもいれば、練習試合でもテレビ中継をやったりするから・・・。「 1打席でも立っておかないといけないやろ」とか、そういうことも出てくる。そんなのは今までにない経験なんで・・・(笑)

久慈  あとは、けがだけやね。金本さんも FA で入団した年のキャンプ中盤でふくらはぎを痛めて、開幕はぶっつけ本番になった。それだけは気をつけてな。安芸での金本さんとのコンビ結成を楽しみにしているよ。今日はありがとう。

新井  はい、頑張ります

 

==取材後記==

【 新井の姿勢、必ずチームにプラス 】

 誰が見ても真面目な青年。だから打撃の状態が悪いといつも悩んでいた。僕の現役時代、遊撃から見ると毎打席、フォームが変わっていたこともあった。阪神は人気球団だから、どこにいっても周囲の目がつきまとう。この試合を乗り越えれば、一回りも二回りも大きな野球人になるだろう。

 ぜひマウンドにいって投手に声をかけてほしい。野球はチームプレー。声をかければ抑えられるというわけじゃないが、間を取るのは大切なこと。若い選手は新井の野球に対する姿勢や気持ちを見ているだろう。絶対にチームにプラスになる。

 新井は 1 年目から勝負と思っているようだが、マイペースでやればいい。自分を見失わず、今まで通りのプレーをすれば心配いらない。

  とにかく、怖いのはけがだけ。それさえなければ結果を出せると思う。

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2008.02.03
走者出しても崩れない

 技巧派のイメージを強くする、アッチソンの初投げだった。第 1クールからブルペンに入るということは、しっかりトレーニングできている証拠だろう。テークバックは意外と小さいが上から投げ降ろすオーソドックスなフォーム。ひじの使い方もうまく見えた。最初からセットポジションで投げていた。クイック、けん制なども器用にこなせそうなタイプ。ジャンのように、走者を出すと別人になるということはなさそうだ。

コントロールがいいのは間違いない。球種は小さめのタテカーブ、横にすべるスライダー、チェンジアップ。変化球のコンビネーションで打者を打たせて取るタイプ。荒々しさはないが、四球で崩れる心配はないだろう。

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2008.02.02
実績ある打者、変える必要ない

   新井の打撃練習を見たが、引っ張らないスタイルを貫いている。今岡が引っ張りに徹しているのに対し、新井は打つポイントを確かめているような感じ。ガンガン打っていないが、強振せずにしっかりとインパクトでとらえている。

   甲子園にはライトからレフトに吹く独持の浜風があり、右打者の右方向への本塁打は至難の業。左翼に引っ張った方がスタンドインの確率は高い。だからといって、右方向に打つ新井のスタイルを変える必要はない。ここ数年打率も 3割近くを残しているし、従来通りの打撃で臨めば、甲子園で二塁打が増えると考えればいいだろう。

  黙っていても本塁打を 30 本近く打つ力はある。実績のある打者なのだから積み上げてきたものをこのキャンプはやればいい。ただ案外球場別の得意、不得意の意識は引きずるもの。もし甲子園に苦手意識があるならば、早く一掃するべきだろう。

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2008.02.01
ルーはラロッカタイプ

   フォードは初日から予想以上に振れていた。当てるだけでなく、しっかりとスイングしていた。体重移動をあまりせずに、上体の強さでバットを振るタイプ。体重を右足に乗せるわけでもなく、そのまま軸回転で打つ打者。打撃練習では右中間方向にも大きいのをライナーで抜く打球も打っていた。ホームランを量産するというよりも、アベレージタイプの打者と見てよさそうだ。日本のリズムに慣れてくると、ホームランも増えてくるかもしれない。 1日で判断するのは難しいが、ラロッカ ( オリックス ) のようになる可能性も秘めている。

   今は体を作っている状態。これからどう調整していくか。打順的には走者が溜まりやすい 6、7番に置いて、勝負強さを発揮してくれれば、打線は厚みを増す。

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2008.01.30
報道陣の多さにイライラするな

   ユニホームを着て、 2月1日を迎えると、新井は報道陣の多さにビックリするだろう。「(広島と)同じ沖縄でキャンプしてるのになんでこんなに違うんだ」ってね。

   警戒しているようだけど、こんなもんじゃないよと言いたいね。緊張するなという方が無理だけど、野球をやることに変わりはない。いろんな選手、コーチと会話をして、第 2、3クールに入ればだんだんほぐれてくる。だが、どこにいっても、報道陣がついてくるのがタイガースに入団した選手の宿命。イライラせずに割り切るしかない。

   新井の加入は攻守において大きなアドバンテージがある。 5番に座れば、金本が敬遠されることもない。打線の厚みが一気に増す。広い甲子園が本拠地となれば、右中間など野手の間を抜ける打球も増え、二塁打量産も期待できそうだ。

   守備においても一、三塁を守れる新井は、守備固めが要らない。今岡はやはり三塁一本が望ましい。シーツと比べたらかわいそうだが、新井は一塁守備もそつなくこなす。一塁・新井、三塁・今岡の布陣がベターだろう。

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2007年-TERU'S COLUMN サンケイスポーツ 久慈照嘉 野球解説コラム-
 

【 サンケイスポーツ 掲載記事 】

2007.10.14
●阪神 3 -5 中日【名古屋ドーム】

[Climax Series チェック対談]
先発不安が最後まで

久慈 照嘉
八木 裕 

八木 まずは、長いシーズンを戦い抜いた監督、コーチ、選手にお疲れさまと、言いたい。苦しい時期を乗り越え、 CS まで来たわけだから。

久慈 それだけに、最後は残念。また、一回がすべて、という試合でしたね。上園は力み過ぎ。打者に向かっていってたのは評価するけど、球は走っていなかった。新人で大舞台を経験できたことは収穫だったけれど。

八木 上園を責めるのは酷。 1 年生に大事な CS を任せざるを獲なかった先発の不甲斐なさを指摘したい。シーズンの課題だった先発の不安がそのまま出た。

久慈  1 シーズン戦って、規定投手回数に誰も達していないわけですからねぇ・・・。

八木 来季に向けて投手陣の再編がポイントになるね。 JFK の存在が前面に出過ぎて、先発の力を必要としない、いびつな投手編成になっていた。でも、やっぱり野球は先発が重要。

久慈 中日との差は、そこ。 2 試合ではっきりした。打線も中日先発投手陣の前に最後まで爆発しなかったし・・・。確かにエース級相手にはどのチームもそう打ててはいないけれど。

八木 結局、基本のストレートを打ち返せる打者が少なすぎた。これは、シーズンを通して感じていたことだけど、スイングが弱い。どうみても弱い。林や桜井は、いい形で“デビュー”したのに、終盤は小ぢんまり、という印象を持った。自分はこう打者になる、そのためのタイミング、ポイント、というものを追求していってもらいたいね。

久慈 彼らも来年に向けてフェニックスリーグ、来季キャンプで再出発するわけだけど、常に『一軍の試合で戦っている』つもりで、緊張感を持続させてもらいたい。中日との個々の力の差は決してないと思ってるんで。

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2007.10.13
●阪神 0 - 7 中日【名古屋ドーム】

Climax Series チェック対談
久慈 照嘉 「大敗忘れ切り替えろ」
八木 裕 「短期決戦・・・第 1 球、第 1 打席はシーズン以上に考えて」

―― 絶対に落としたくない初戦。先制パンチを食らって、そのまま・・・

久慈 「 1 つのエラー(一回の関本)が、絶対に与えたくない先制点に結びついてしまった。緊張感もあっただろうけれど、短期決戦の怖さだなぁ。一気に一回で流れが中日にいってしまった」

八木 「短期決戦で一番大事なのは一回の入り方。そういう意味で阪神は、あっさり 3 者凡退になってしまった。第 1 球、第一 1 打席をどうするか、シーズン以上に考え臨んでほしかった」

久慈 「特に 1 番に入った鳥谷の状態は万全じゃなかったですねぇ。彼のスイングスピードにはほど遠かった」

八木 「プロである以上、言い訳はできないけれど、明らかに実戦不足にみえた。とはいえ、悪いなりに何とかする、という気持ちを見せてほしかった」

―― それでも一番に据えた岡田監督の意図は

久慈 「監督って 1 年間、戦ってきた形を大切にするんですよね」

八木 「確かに。短期決戦とはいえ、シーズンと同じ形でスタートを切りたい、と思うようだね」

―― そういう意味で先発も下柳に託した?

八木 「もともと立ち上がりが悪い投手だけれども、一回はコントロールが悪すぎた。 1 点だけなら仕方ない、と思ったけれど、ウッズの一発は余分だった」

久慈 「シモさんは、あのウッズの1球だけだったんですが・・・。致命傷になってしまった」

八木 「こうなった以上、第 2 戦は勝つしかないんだけれど・・・」

久慈 「短期決戦は 2 年前に経験したけれど(ロッテに 4 連敗)、流れを変えるのは至難の業なんです。どうしようもなかった。今さらどうしろ、なんて言えない。大敗を忘れて、いかに気持ちをリセットするか」

八木 「ことしの最終戦になるかもしれないから、キャンプからやってきたことを思い出して、悔いの残らない総決算の試合をしてもらいたい。それしか、いいようがないなぁ」

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2007.09.24
●阪神 4 - 5 横浜【横浜球場】

球児よ、下を向くな

八回二死無走者からの内川への四球が藤川の現状を物語っている。カウント 2-0 から粘られて歩かせてしまった。球速は出ているが空振りが取れない。彼の“悩み”がわかっているから責められない。打者心理からすれば、それでも、打ちづらいという事実を認識して“自信”にしてほしい。

 八回からの投入に対し、いろんな“意見”があるだろう。ウィリアムスの体調を考えれば「球児で 2 イニング」に違和感を覚えない。それよりも何度も言われていることだが、先発陣のふがいなさに怒りを感じる。四回に 3 点の援護を受け、その直後に四球絡みで同点に追いつかれてしまった能見から気迫が伝わってこない。この 1 敗で今まで以上に苦しくなった。点が入った直後の回は全力で投げる姿勢を先発に求めたい。

 藤川で落とせば痛い。しかし、全幅の信頼を寄せる守護神が打たれて負けたのだから、仕方がないと思える部分もある。下を向くことなく、視線を上げて残りの試合を戦ってほしい。ボクが望むのはそれだけだ。

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2007.09.16
●阪神 0-7 中日【甲子園球場】

カギを握る鳥谷の復調

   優勝に向けて、最後のヤマ場を乗り越えるには、鳥谷の復調が待たれる。 10 連勝中、打線に勢いをつけていたのが 1 番の鳥谷だ。ところが、状態が悪くなるのと、初球が振っていけなくなる悪癖が出る。前回の巨人との 3 連戦では放った 5 本のヒットはすべて追い込まれる前にさばいたもの。警戒される中での再対決は、ボールの見極めでいかに優位に立てるかだ。

   一死満塁の反撃機に、 2 度とも中田に抑え込まれたこの日。四回の矢野さんの併殺打は連続四球の直後の初球狙いで、結果は責められない。八回の浜中は、カウント 1-2 からイチ・ニのサンで狙いにいった真っ直ぐを中途半端に空振り。局面は違うが、連続三振のあと、六回の打席で 150 `近い速球に振り負けせず、右前にはじき返した金本さんとの対応力の差が出てしまった。

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2007.09.04
○阪神 3 - 2 横浜【甲子園球場】
能見立ち上がりから抑えにゃ

この日の甲子園は蒸し暑くて、試合が辛かったと思うが、能見は立ち上がりが悪かった。コントロールが悪く、矢野さんの構えているところより球が高くきていた。

 一回に相手のミスから 3 点もらって、勝てたからいいようなもの。 4 度先頭打者を出した上に 4 四球は多いし、もったいなかった。 1 失点でしのいだが、チーム全体の流れが悪くなってしまう投球パターン。守っている方も、攻撃のリズムをつかみにくくなる。

 これからの厳しい戦いで、 1 戦も負けられない。その中で先発ローテとしてもやっていくなら、やはり立ち上がりから、キッチリと抑えてほしい。上位チームが相手なら、この試合のようにはいかない。

 横浜も死にものぐるいで勝ちに来なければならないはずなのに、明らかな自滅。暴投やバント処理のミスが、得点に絡むのはどうしようもない。普通のプレーを、普通にできる チームが勝つ。どちらも目標がはっきりとしているが、横浜にはそれが全く見られなかった。

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2007.08.31
○阪神 6 - 4 ヤクルト【甲子園球場】
集中力を見せてくれた「ここぞの一発」

試合の流れを変える価値の高いホームランだった。二回二死一、二塁のチャンスを二走・鳥谷のけん制死で失い、三回にラミネスの 2 ランで同点とされていた。確かに石川のスライダーは真ん中に入ったが、安打ではなく一発で仕留めたことが大きい。石川も立ち直りかけていただけに、勝敗の分岐点になった。

 左ひざの痛みは本人しか分からないが、これまでのケガに比べても重いようだ。それでも本人は「付き合っていくよ」と気丈に話していた。グラウンドに出れば守備、走塁にも全力を尽くす。個人的には数字の目標もあるかもしれないが、最もこだわっているのが「ここぞの 1 本」。その集中力を見せてくれた。

 大黒柱がいる限り失速は無い。

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2007.08.26
●阪神 3 - 6 中日【ナゴヤドーム】
上下のバランス最悪・・・林が心配

   この 3 連戦で感じたことは中日投手陣の懐の深さ。二、三回の一死満塁で犠飛という最低限の仕事ができなかったことが敗因のひとつだろうが、あれだけ低めに、しかも威力のあるボールを投げられたら、そう簡単には打てない。またチーム全体の三振の多さをファンは気にするかもしれないが、これも野球。今回は相手が一枚上だったと割り切るしかない。

   その中で不安材料となっているのが林。上半身と下半身のバランスが最悪で独自の間がなく、上体だけで振ろうとしている。ここまでなかったことが不思議だが、今が“底”の状態。打率も気になり始めているはず。こればかりは自力で打破するしかない。どれだけ中身のある“引き出し”を作れるか。それに尽きると思う。

    貯金を作って夏のロードが終わった。ボクたちの頃は勝ちたいと思っても勝てなかった。相手に見下ろされていた。しかし今は違う。対等以上に戦えている。中日の底力を感じると同時に、 OB としてタイガースの成長を実感しているのも事実。これからは我慢比べ。自分たちの野球を貫いてほしい。

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2007.08.25
○阪神 2 - 0 中日【ナゴヤドーム】
岩瀬の継投で虎ベンチ安ど感

   九回の攻防は最善策を取った中日の投手起用が結果的には裏目と出た。小笠原から岩瀬への継投で阪神ベンチには“安堵感”が漂ったはず。その中で林が抜いたボールを仕留めて犠飛。矢野さんも適時打で続いた。それまで小笠原の前に手も足も出なかったことを考えれば、この交代が勝負の分かれ目となった。

   それにしても小笠原はよかった。球持ちがよく、 140 `の真っ直ぐでも打者は差し込まれてしまう。低めへのコントロールが抜群で、ゆったりとしたフォームとボールの伸びとキレのギャップが最大の武器。第 2 戦の朝倉同様、クライマックスシリーズを考えた場合、対策は不可欠。

 ナインが八回までの 15 三振の中身を吟味し、整理してから次回の対戦に臨んでほしい。

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2007.08.24
●阪神 1 - 8 中日【ナゴヤドーム】
この一敗教訓に
シュート捨てろ

   下柳さんは 4 連敗となったが理由は制球力。ボールが高くて甘い。走者を背負っても「それなりに・・・」が真骨頂だが、コントロールに自信がない分だけに粘りを発揮できない、というのが現状だ。

   リリースポイントの紙一重の部分が問題で、本人も原因はわかっているはず。修正できると信じて今は待つしかない。大ベテランがスランプに陥っている、とういことはナイン全員の共通認識。だからこそ、一回の赤星のバント失敗はいただけない。

   朝倉の好調の原因はシュート。この球種は練習できず、打者にとっては「やっかいな存在」。右打者は内角を意識するあまり、外角が遠くに見え、甘いコースでも逃してしまう。左打者は追いかけてしまう。前回の対戦でも苦戦しており連打は難しい。

   それだけに、赤星にはきっちりと送ってほしかった。また 5 点目を奪われた直後の 5 回無死一塁で、ウッズの遊ゴロで併殺を取れなかった鳥谷の守備にも言及したい。待って補給して結局、打者走者のウッズをアウトに出来なかった。あそこは思い切ってチャレンジするべきで、その姿勢が投手に勇気を与えるケースがあるだけに黙認できないミスだった。

   残り試合が「 40 」を切った今、相手に流れを与えるようなミスは厳禁。朝倉にはシュートを捨てて、他の球種にヤマを張る打席も必要。いずれにしても、クライマックスシリーズで中日と対戦する可能性は大。この 1 敗をいろんな意味で教訓にしてほしい。

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2007.08.17
○阪神 3 - 1 広島【京セラドーム大阪】
失投見逃さない典型例

広島の先発・宮崎は 140 `後半から 150 `の速球を投げていたが、シュート回転していた。左打者の外角にはあえて投げ、四回に林が二ゴロに打ち取られたのもそうだった。

 シュート回転していると打球が飛ぶ。長打力のある打者なら、本塁打の可能性があると思っていたが、桜井が甘い球を逃さずに打った。初球の外角真っ直ぐを見逃し、 2 球目の内に入った同じ速球をコンパクトに振った。強振しなくても、タイミングさえ合えば入ることも分かったと思う。

 相手投手の状態がいいときは、そう簡単に打てないし、大量点も望めない。上位チームになると、なおさらバッテリーの攻めも厳しくなる。そんな中でも失投を逃さないことが勝利につながる。その典型的な例が、この桜井の本塁打だった。

 混沌としているペナントレース。こういう接戦を拾っていくことが、クライマックス・シリーズ進出への条件となってくる。

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2007.08.11
●阪神 2 - 3 横浜【横浜スタジアム】
小さなミス命取りに

   初回に工藤さんを乗せてしまった。 1,2 番でチャンスを作ったが、シーツ、金本さんで 1 点も取れなかった。工藤さんの立ち上がりが悪いのは、巨人時代から変わっていない。二回から六回までは 3 人ずつで終わり、チャンスもなかった。

   工藤さんも移籍してから本拠地の横浜で勝ちがない。気合は十分でしかも丁寧に投げていた。最初は球速も 140 `出てなかったけど、途中から 145 `を計時。カーブもストレートも走っていたし、お手上げだった。

   対照的に、一回の守りで林のエラーは痛かった。暴投も絡んで、先制を許して後手に回った。疲れも出てくる頃だが、上位 4 チームが競っている中で小さなミスは命取りになる。ロード前半は残り 1 試合だが、もう一度気を引き締めていい形で大阪に帰りたい。

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2007.08.10
○阪神 8 - 6 横浜【横浜スタジアム】
浜中が刺激・・・桜井

桜井の活躍には浜中の存在が大きい。同じ右打者で同じ外野。自分の置かれている立場を考えれば、刺激にならないはずはない。

 赤星は首の状態などを考慮されて左投手のときはスタメンを外れているが浜中が加わったことで実質 3 人で 2 つのポジション争う状態になっている。苦労して一軍に上ってきて今の地位を得た。絶対に手放したくないはずだ。もし今岡が復帰してシーツも好調なら、林も外野に入る可能性がある。

 さらに三回、代打で貴重な2点適時二塁打を放った。葛城も忘れてはいけない。一塁、外野と守れる力がある。非常に激しい競争だ。しかもチームは上を狙える位置まできた。これからは走行守すべて失敗が許されなくなる。桜井は守備の上達も求められる。

 去年までの阪神は固定された打順が強さだったが、今はこの形がいいと思う。毎日オーダーが変わるような選手の使われ方が、互いに相乗効果を生んでいる。ベンチの起用に悩むほどチーム力は上がっていく。こうやって力をつけてきたチームは、相手にとっても脅威のはずだ。

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2007.08.09
△阪神 2 - 2 巨人【東京ドーム】
桜井へのライバル心が呼んだ

 浜中の本塁打を何本も見てきたが、彼らしい、柔軟性あふれる一撃だった。桜井の長所が思い切りのよさなら、浜中はフルスイングしなくても、フェンスの向こうに運べる技術。打順で 2 人を並べたことで、互いに意識をして、そのライバル心が呼んだ一発であったと思う。

 浜中が復調したことで首痛に悩まされる赤星をスタメンから外せるなど、メリットは大きい。今季の巨人戦は残り6試合。クライマックスシリーズでも対戦する可能性があることを考えれば、価値のある一発だった。

 今後も高橋尚とは対戦するはず。最大の特徴はキレのいいストレートと多彩な変化球追い込まれてしまうと、金本さんや林のように左打者は特に辛い。内角にストレートがあれば、シュート系のボールもある。読み合いの過程で甘いボールを見逃さずに、仕留めることが大事。レギュラー陣は4打席の中で、それまでの傾向を考えてヤマを張る打席を設けてもいいのではないか。ハイレベルな戦いとなるだけに、準備だけは怠らないでほしい。

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2007.08.08
○阪神 15 - 2 巨人【東京ドーム】
シーツは完全復活

   矢野さんの場合、頭の中の大半は打撃ではなく、リード。いかにして JFK につなぐか。あるいは休ませるか−の 2 点で、そういう意味では 6 点目を叩き出した五回の 2 ランは、それ以降の余裕のある試合運びを考えた時、価値のある一撃だったと思う。

   それにしても、打撃は活発だ。その中心にいるのがシーツだ。 1,2 番コンビと金本さんへの“つなぎ役”に徹している。

   五回の左前打、六回の右前打ともに、自分のタイミングで打てている。以前のようにボールを迎えるのではなく、待てて打てているし、復調したと言っていいだろう。

   シーツがいるからこそ、金本さんは長打を求められることなく、軽打に徹することができる。両者の役割分担が好調の大きな要因だと思う。

   最後に付け加えたいのが一回、高橋由の打球を好捕した一塁・葛城の守備。あれがなければ、ボーグルソンは無失点でしのげなかったかもしれない。

   打つだけではなく、「 1 打点」に相当する好守。バランスの取れた阪神の戦い方を象徴する試合だった。

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2007.08.07
●阪神 2-3 巨人【東京ドーム】
ノーヒット金本心配無用

金本さんは 4 打数無安打に終わったが、心配は不要だ。ボクも経験したことだが、「痛み」は不思議なもので、連戦しているときの方が“違和感”を覚えない。この試合のように 1 日の休みがあると、患部が気になることがあり、金本さんもそうだったのではないか。

 門倉とは対戦したこともあるし、中日時代はチームメイトだった。崩れそうで崩れない。ただ、やられるときはもろいというのが特徴で、その典型的な内容だった。一回、フルカウントからシーツに真っすぐを本塁打されたことで、フォークやスライダーを多投し、金本さん、林、桜井を無安打に抑え、功を奏した。

 阪神にしてみれば苦手意識を持つことはないが、これから大事な試合で対戦することが考えられる。相手がいいイメージを持って臨むなら次の試合がカギ。内容を整理して、備えてほしい。

 “収穫”もあった。九回一死一、三塁で桜井は上原のフォークを強振した ( ファウル ) 。結果は三ゴロに倒れたが、この姿勢を忘れずに、 8 月を乗り切ってほしい。

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2007.07.29
○阪神 9-4 横浜【甲子園球場】
攻よし鳥谷 ! あとは走と守

   鳥谷は打つことに関しては心配はない。積極的に仕掛けて、一発で仕留めている。相手にとって脅威で、どうしてもボールから入る。有利なカウントが増え、これからは四球も多くなり、 1 番打者としての役割を果たすことができるだろう。

   ここにきて体のキレが違う。ライナー性の当たりも目立つようになった。バットのスイングも速くなり、日ごろの練習の成果が表れている。だからこそ、打撃だけではなく、走塁、守備でもレベルアップをしてほしい。

   一回、仁志の打球をトンネル。打球が死んでおり、距離をつかむのが難しい場面だが、先発投手サポートするためにも確実に捕球してほしかった。走攻守での進化。素質を誰もが認めるからこそ、それを求めたい。

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2007.07.18
○阪神 5-3 巨人【甲子園球場】
後半戦キーマンは赤星

   中日、巨人との 12 番勝負を 7 勝 3 敗で終えることができた。原因は監督、コーチ、選手に芽生えた危機感。逆の勝敗なら、今シーズンのタイガースは終わっていた。最初のヤマ場を乗り切った選手をまずは評価したい。

 この 10 試合を見ていると、やはり先行逃げ切りが勝ちパターン。先発がゲームを作り、打線がチャンスをモノにする。今まで何度も指摘されたことで、基本的な試合運びだが、阪神が結果を残すには、これしかない。

   そのためには 1 番・赤星がカギを握る。 17 日の第 2 戦の 3 安打で吹っ切れたのか、一夜明けても勢いが止まらず、 2 度出塁して、 2 度ともホームを踏んだ。盗塁こそなかったが、塁に出るだけでガラリと流れが変わる。

  ?? ?? あとはこれから研究されるであろう桜井や坂がどこまで自分を貫けるか。とにかく、いい形で球宴期間を迎えることができた。身も心もリフレッシュして、この危機感を忘れずに、 24 日からの敵地での中日 3 連戦に臨んでほしい。

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2007.07.15
●阪神 3-6 中日【甲子園球場】
挟殺プレーまずかった上園

   前回と同じ内容での被弾にボクの感想は「もったいない」。木内球審のストライクゾーンは広く、打者は追い込まれるほどバットを出してきただけに野口も大胆に外してもよかったし、バッテリーの責任だと思う。

   被安打 6 のうち、 4 本が有利なカウントから。追い込んでからどう抑えるかが、ローテ投手への分岐点。ストライクをとるのではなく有利な状況から、ボールになってもいいような『遊べる制球力』をつけることが必要だ。

   三回の挟殺プレーも三塁・坂に早く投げ過ぎた。ベースに追い込むのが鉄則。しかし急ぎすぎたため、タッチプレーに入るはずの坂が捕手への送球を余儀なくされた。年に 1,2 回のプレーだが、守備の“安定感”も先発に求められる条件だ。

   それにしても福留の五回の三塁への好返球は素晴らしかった。守備で流れを引き戻す。このことも上園に求めたい。

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2007.07.04
●阪神 3-4 ヤクルト【甲子園球場】
冷静さ欠けていた今岡

七回無死一塁の場面の今岡の守りは、冷静さを欠いたプレーと言うしかない。バント警戒でやや前進守備を取っており打球も速かっただけに座ったまま送球する必要はなかった。起き上がってから投げても併殺の可能性はあったと思う。

 打者の青木は俊足だが、試合前の雨でグラウンド状態もよくなかった。そういった条件を頭に置きつつ、打球の速さ 関本が二塁に入るタイミングを考えて、瞬時に判断をしなければならない。最悪、一塁に走者を残してもよかったわけで、防げたミスだった。

 今岡はここ数試合、シーツとともに守りでいいプレーを見せてきた。だからこそ悔やまれるプレーだった。小さなミスが、チームの大きな流れを変えることはよくある。それを今一度、かみしめるべきだ。

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2007.06.23
●阪神 4-6 日本ハム【甲子園球場】
攻めの守り、体張ったプレー必要

鳥谷は飛びつかなくても捕球できると思ったというが、判断が間違っている。五回一死二塁。 1 点リードを考えれば、際どい打球なら、意地でも外野へ抜けさせないことが必要。同点の走者を本塁へかえすことはなかった。絶対に飛び込んで、止めないといけなかった。

 立ち直ったダルビッシュからは、追加点は難しい。あの五回さえリードして乗り切れば、 JFK で逃げ切ることもできた。たとえ内野安打になったとしても一死一、三塁で、打順も下位に回る。攻めの守備の結果で、 1 点を失うのは仕方がない。

 遊撃手は守備の要。消極的な姿勢は、投手陣やベンチからの信頼関係も損なってしまう。鳥谷も必死にやっているだろうが、打撃だけじゃなく、1つ1つの守りの中で、もっと体を張ったプレーをしてほしい。

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2007.06.17
△阪神 0-0 ロッテ 【千葉マリン】
投げた後の躍動感が違うジャン

   よく投手陣が踏ん張った。守備でも鳥谷、今岡に好プレーも出たし、 JFK も力通りの投球。とくにこの日のジャンは完ぺきだったと思う。

   投げた後の躍動感が以前と全然違う。暑くなったことが、体に合っているのではないか。自分から捕手に話しかけに行くのも気持ちが乗っている証拠。課題のセットポジションでも体にグラブをつけて修正していたし、この感じなら崩れる要素は少ない。

   あとは攻撃だが、ロッテ先発の成瀬は腕の振りが素晴らしい。変化球を投げそうな感じで直球がビュッと来る。打てそうに見える投手が一番怖い。ソフトバンクの杉内と同じく、セ・リーグにいないタイプだ。

   前日 16 日の逆転勝ちを受けて勝ちたかったと思うが、いい投手にかかればそうは打てない。赤星も復調気配だし、今後も 1 番には桜井、庄田ら勢いのある打者を入れて、攻撃の形を作っていけばいい。 1 日休んで甲子園 ( 楽天戦 ) では「行けるんじゃないか」と感じた。

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2007.06.16
○阪神 11-7 ロッテ 【千葉マリン】
若手、中堅、ベテランかみ合った

九回の大逆転は先頭・金本の中前打があってこそだ。大きい当たりを捨てて、後ろにつないだ。その流れに若い選手がついていった。小林雅を引っ張り出し、引きずり降ろすところまでいった。ようやく若手、中堅、ベテランがかみ合った。

やはりミスした方が負ける。先制した阪神が流れを手放したのは、三回無死一塁から関本がバントを 2 度ファウルし、結局、併殺打に倒れたところから。九回でいえば、ロッテの遊撃手・渡辺正に失策が出たこともそうだし、無死一、二塁から関本のバントを処理した小林雅の守備。三塁で封殺できそうな打球だったが、握り直したことで犠打にしてしまった。

 庄田、桜井、狩野ら若手に当たりが出て流れはいい。これをつなげるためにも、当たり前だがミスは厳禁。それを意識する必要がある。今日 17 日の試合が大きな意味を持つ。勝てばこの 1 勝が大きく生きてくる。

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2007.06.09
●阪神 1-4 オリックス 【甲子園球場】
焦り厳禁、『間』を作れ

   ジャンはボーク癖がつきまとってきたが、今回の二軍落ちがお灸を据える意味になったのかどうか。星野二軍投手コーチからはセットに入ってから 2 度、息をはいて投げるように指導されたと聞いた。サインを決めてすぐに投げたがるタイプだけに、それで静止して「間」ができればいい。

   ソフトバンクは川崎が復帰し、本多など足を絡められる選手が多い。ヒット、四球は仕方がないとして、走者を出したとしても、どこまでセットで我慢できるか。短期間での修正になったが、同じことは繰り返せない。

   もともとボールの力自体は問題ない。初対戦で、しかも外国人投手なだけに、相手打線も最初は対応しにくいはず。 DH 制もないため、パ・リーグで本来やっている攻撃の形は作りにくい。まずは自滅しないことだ。

   相手先発は杉内が予想される。どんどんストライクを取ってくるので、打線に関して言えば、狙い球を絞ってたたみかけていくしかない。連打は難しい。犠打、進塁打もポイント。ジャンがしのいで、 3 点取れれば勝機は出てくる。

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2007.06.03
●阪神 0-2 日本ハム 【札幌ドーム】
初球ストライク積極的に打て

グリンに完全に抑えられたが、打開策として積極性がほしかった。林の初安打が出るまで、初球ストライクを 13 球見逃していた。うち真っ直ぐは 8 球。いかに消極的だったかわかる。

 対戦が少なく 1 回り目はしょうがないが、グリンは早いカウントからストライクを取りにきていた。 2 球目も見逃しては簡単に 2-0 になる。ボール球も多かったが、投手有利なカウントで勝負させられていた。

 打線が 3 回り目した六回、赤星がようやく初球を打ちにいった。この日のグリンの調子を考えれば、もっと早い回から攻略するべき。もう少し安打も増えていたと思う。

 七回無死一、二塁は 2 点差を考えればバントの選択肢もあった。岡田監督は強攻策に出たが、シーツは逆方向へ打つ意識も見えずただ強振していた。

 相手に警戒させる意味でも、バントのそぶりを見せてもよかった。何よりも『打て』のサインを意気にかんじて、結果を出してほしかった。

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2007.06.02
●阪神 5-8 日本ハム 【札幌ドーム】
狩野のリードにも問題あり

   相手先発はダルビッシュだっただけに、先発が踏ん張らなければならなかった。杉山は完封してから 2 試合連続で序盤に大量失点。全体的にストライクゾーンだけで勝負する傾向が見受けられる。

   三回に 4 連打されたが、相手は早いカウントから、いけいけできていた。なのにタイミングの合っていないカーブを勝負どころではつかっていなかった。スライダーや真っ直ぐも、ベルトの高さに来ていた。これでは打たれる。もっとゾーンを大胆に広く、使ってもよかった。

  ?? ?? これは杉山だけの責任ではなく、狩野のリードにも原因がある。稲葉に初球スライダーを本塁打されたのは、バッテリーの若さがモロに出たもの。前回の反省はしているだろうが、同じ過ちを繰り返してはプロじゃない。次のチャンスが最後と思って、打者と駆け引きしてほしい。

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2007.05.31
○阪神 6-3 西武 【甲子園球場】
「 7 番・鳥谷」現状ではベスト

鳥谷の 3 ランは泳ぎ気味だったが、粘ってバットでうまく拾った。直球待ちでスライダーをさばけたのはタイミングが合ってきている証拠だ。

二回一死の第 1 打席に“兆し”はあった。内角直球を逆方向に押し返した左飛。押し込んで左翼に飛ばすというのが鳥谷らしい打球で、それが戻ってきたなと感じた。

 本人は 1 番という打順に心残りがあるだろうが、鳥谷が下がることで打線に大量点の可能性が広がった。金本、今岡の 4 、 5 番は四球、あるいはヒットで塁を埋めることができる。これまではその後が続かなかった。

 やはり 1 番では「塁に出ないと」という思いが無意識に働き、鳥谷の打撃を小さくしていた。打順を組み替えてきた中では、これが現状のベストではないか。 1 巡目は無安打だったが、絶好調の林が 3 番に入り、ホームランでグラマンを慎重にさせた。七回の攻撃からもつながりを感じる。試行錯誤してきた打線に、ようやく期待感を持てそうだ。

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2007.05.26
●阪神 1-2 オリックス 【京セラドーム】
やはり赤星の起動力大きい

いきなり結果は出せなかった赤星だが、打席でブランクは感じなかった。相手が長身のデイビーで、微妙に動くタマが大半。小柄な打者はどうしても目線が高くなって、高めがストライクに見えてしまう。 4 打席のうち、ヒットにできたかなと思うのは五回の内角高め(直球を二ゴロ)。序盤の 2 本の内野ゴロはツーシーム系の対応が難しいタマだった。

 それでも三回一死一、二塁で遊ゴロに倒れた場面では、大引の攻守に脚力で併殺を阻止。続くシーツが凡退して得点には至らなかったが攻撃でリズムのよさは戻った。八回も四球出塁後に左腕・吉田からすかさず二塁成功。主軸にお膳立てできる野手の復帰は大きい。

 鳥谷は右腕の開きが早くなっているのと、振る意識が強いのかバットが体が離れ出し、打球に力が伝わらない状態だ。ただ、打順を動かすとなると赤星との 1,2 番の入れ替えだけでは済まされないだろう。いましばらく鳥谷の復調を待ち。上向かないようなら、赤星、関本という昨年の形に戻すのがベターではないか。

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2007.5.25
気になってた林の活躍右肩万全にして

久慈  一軍に帰ってきて、どう?

浜中  自分でも交流戦から戻ると思ってなかったし、「完全に治してから」と吉竹コーチから言われてました。急きょだったんでビックリというか。肩が万全じゃないのに戻ってきて「大丈夫かな」と不安はありましたね

久慈  いきなりヒット 1 本出た。盗塁もして本塁ではアウトになったけど ( 笑 )

浜中  打席に立ったら、打率・ 158 でしたからね。 ( 笑 ) 。 1 打席目に出ると精神的にホッとしました。福岡に入ってから自分のス イングができたんで「いけるかな」というのはありました。前半とは全然違いましたから

久慈  けが前から調子が悪かったけど、肩の影響もあった?

浜中  それは全然ない。肩は調子がよかったんですけど、打撃は全然でしたね ( 笑 )

久慈  なんで悪かったんやろ

浜中  全然わからなくて、ビデオ見ても、ここが違うと思って直したら、違うところがしっくりこない。それが続いたんです。 1 本出たら終わりで好調を維持できなかった。今思えば、軸足のタメが全然違う。分かっていても、できていなかった

久慈  その間に林が活躍したけど、心境的には複雑やろうね

浜中  気にならないといえばウソになる。自分の責任なんで、まずは早く治すこと。自分の体が万全になれば、挑戦できるかなと思っています。

久慈  肩の状態はどうなの

連敗中焦ってた

浜中  順調にきてるし、もうすぐシートノックにも入れます。前に脱臼した時と同じ感じじゃなかったのが一番よかった。去年の秋季キャンプと同じ肉離れだったんで、治まりは早いかなと思ってました。

久慈  チームは連敗したけど、試合は見てた?

浜中  テレビで見てましたね。やっぱり気になりますし。負けが続いて、大変やろうなとは思った。そこに自分がいれば・・・とも思いましたしね

久慈  焦りもあったのかな

浜中  最初は焦りがあったんですけど。なかなか痛みが引かなかったんで、焦ってる場合ちゃうなと。「早くなさないと」というのがあった

久慈  ちょうど交流戦で、浜にいい流れできている

浜中  2 年前も交流戦がなかったら上がれてなかったここから、もう一回スタートという気持ちです。

久慈  首脳陣が決めることだけど、右投手でもDHはある。

監督の力になる

浜中  準備はしてますし、代打でも 1 打席で結果を出していくしかない。結果がすべての世界。どんな当たりでも猛打賞ですから

久慈  けがが完全に治る前に上がるのは、それだけは力が必要とされている

浜中  監督も必要としてくれていることがわかったんで、なんとか力になりたいし、戦力になりたいという気持ち。頑張りますよ

 

取材後記

離脱のタイミングよかった

まだけがが治っていない浜中を即先発で使ったのは、首脳陣からその力を必要とされているからだ。二軍で 2 試合しかでてなかったけど、すぐに対応できる力も持っている。

振り返れば、けがをする前から調子も悪かったし、いいタイミングでの離脱だった。悪いまま1年間いくよりは、 1 回リフレッシュできたし、交流戦 2 試合で結果も出ている。運を自分で引き寄せ、このままいってくれたらいいと思う。

レギュラーを獲るのは本当に難しい。技術だけじゃなく精神的なことも必要になってくる。プロの選手としては、チームが連敗していたことも逆に喜んぶくらいでいいんじゃないか。まずは交流戦の間にけがを治して頑張ってほしい。

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2007.05.19
○阪神 6-0 横浜 【甲子園球場】
次は速球打ち砕くシーツ見たい

シーツは最悪の状態から脱した。土肥のような変化球投手であれば、十分にボールの見極めができてきた。その結果がこの日の 2 本塁打だ。

今後の課題は本格派投手への手応えだ。各球団の攻め方は同じ。真ん中高めに手を出してくると見て、その弱点を突いてくる。それを見送れるようになれば本物だ。 140 キロ以上のスピードで、そのコースなら凡打になる確率が高い。完全復活の太鼓判を押すのは、それを待ってからでもいいだろう。

考え込みやすいマジメな性格でスランプが長引いたが、波に乗り出すととまらないタイプでもある。この 2 本塁打でも精神的に余裕が生まれれば、打率を上げていくきっかけになると思う。交流戦でも打線のカギは『 3 番・シーツ』。速球を打ち砕く姿を早くみたい。

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2007.5.11
○阪神 5 - 3 ヤクルト 【神宮球場】
林 3 番固定が 5 割への近道

 林と金本さんの本塁打はともに完ぺきな当たり。それまでどっちに転んでもおかしくない展開だっただけに、実に効果的でもあった。  林の 3 番に違和感はまったくない。シーツが 2 安打を放ったものの、たとえ調子を上げてきても、今の状態が続くのなら、林の打順は動かない方がいい。気になったのは九回、止めたバットで投ゴロに倒れた場面。打者はささいなところから打撃が狂うことがあるので、凡打の内容にも細心の注意を払ってほしい。

 林を 3 番に固定できれば、復調したシーツが 6 、 7 番を打つことになり、攻撃の選択肢も増えるはずだ。チームは 3 試合して先制しており、一時の“底”から抜け出したといえる。林、金本さんのコンビで先制点にこだわる。そんな試合を続けることが勝率 5 割復帰の近道だと思う。

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2007.5.01
×中止 阪神 対 横浜 【横浜球場】
シーツのつなぎ大事

   打線が苦しかった 4 月を振り返って、ほとんど金本さんが打って決めていた印象があるが、クリーンアップが打てば勝つ確立が上がるのは、どのチームでも当たり前。今は調子を落としているが、そう毎回打てるわけではない。

   だからこそ、ポイントになるのは金本さんよりも、 3 番シーツではないか。鳥谷と、調子のいい赤星の 1,2 番の出塁率はいい。となれば、やはり 3 番。シーツはチャンスの時に、ボール球を打っての凡打が目についた。いい時と悪い時の差が激しかった。いかに、後ろにつなげるか。走者がいる時の球の見極め、狙い球の絞り方が大事。積極性と見極めは難しい部分ではあるが、見極める勇気を持ってほしいと思う。

  去年より本塁打が減っているのは仕方ないし、それを期待するものではない。これからもつないで、つないで、という野球になる。だからこそ 3 番の役割は大きい。

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2007.4.27
○阪神 3-1 ヤクルト 【甲子園球場】
金本、軽打に懐の深さ

   一回の金本さんの適時打は復調の気配を見せる今岡の存在が大きい。バッテリーは「5番」を意識するので、「5番」を意識するので、「4番」を歩かせるわけにはいかない。そんな状況で変化球を確実に軽打もできる、懐の深さが出た一打だった。

   また四回二死満塁で宮本の打球を好捕したシーツの守備も見逃せない。適時打以上の価値のプレーで、あれで試合が決まった。そういう意味ではクリーンアップの“合作”による1勝だった。

   気になるのは鳥谷。グラインシンガーのまっすぐとチェンジアップのコンビネーションにタイミングが全く合ってなかった。最近、狙っていないボールを振らされている傾向がある。幸運な適時内野安打があったとはいえ、完ぺきにに抑えられた4打席を振り返り、振らない勇気ももってほしい。

   そうすれば相手が嫌がる打線が完成する。28日から始まる9連戦で貯金ができるかどうかは、鳥谷がカギを握っていると思う。

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2007.4.24
○阪神 2-1 ヤクルト 【甲子園球場】
鳥谷よ、積極的に振っていこう

シュート、スライダーを内外角に投げ分ける石川はいつもより、変化球が多め。そのぶん、阪神バッターは対応が難しかったが、鳥谷は形が崩れた凡打が目立った。

調子そのものも下降線なのか、ここにきてボールを見すぎている。この日の球審は試合開始当初からストライクゾーン広め。守っていても、そんな傾向は分かっていたはず。八回一死二塁での打席。館山のフルカウントからの1球(見逃しの三振)は外に外れたように映ったが、せめてカットする粘りを見せてほしかった。

その直前、四球で出塁した葛城の代走に出た赤松は3度けん制をかいくぐって、鳥谷の初球に二塁成功。最初のけん制で間一髪でそれだけに余計に評価できるプレー。ここで同点にできていたらと思うが、鳥谷は出塁率が落ちたいまこそ、積極的に振ってほしい。

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2007.4.22
●阪神 3-10 巨人 【甲子園球場】
無我夢中さが最も必要

いくらノーマークとは言え、伝統の巨人戦、それも甲子園の3連戦に、サヨナラ打と2ホーマーなんて、なかなかできることではない。

狩野のスイングを見ていても初球から思い切りがいい。よほど今年に期するものがあるのだろう。なにか重苦い感じがする今の阪神打線にあって、こういう無我夢中さが最も必要とされていると思う。

これからは狩野も含めて、林らの力が大いに試されていくだろう。浜中が再び右肩の痛みを訴えた。チームにとって、大変ショッキングだが、これで林は右翼に固定されていくことになる。そして、狩野も右の切り札という位置付けだけでなく、今年は本職のリード面を磨いていけば、出場機会は増えてくる。新しい力で沈滞ムードをばん回してほしい。

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2007.4.14
●阪神 0-6 横浜 【甲子園球場】
3人を無理なく休ませる展開に

久保田、ウィリアムス、藤川の3人を、できれば使いたくない。阪神サイドとすればこういうスタンスから試合が始まった。先の中日3連戦の"ツケ"という見方もあるだろうが、17日からのナゴヤドームでの戦いを見据えて、万全な形で迎えるための"休養"という意味合いがあったと思う。

その中で杉山は一回無死三塁のピンチをしのいだ後は、緩急を使ってよく投げた。先発ローテに入っても、違和感なく投げられるということを証明した。悔やまれるのが七回、三浦に勝ち越し打を浴びたシーン。あの場面は細心の注意を払うべきで、同点のままなら、次の回の3失点を防げたはずだ。

改めて『KJF』の存在感を示す試合となった。七回以降の攻撃でもわかるように、打線は上向きになってきた。当たり前のことだが、序盤から1点でも多くとって、3人を休ませる展開に持ち込むことが大事。この1敗を"教訓"にしてほしい。

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2007.4.12
○阪神 3-1 中日 【甲子園球場】

状態がいい、技術も成長著しい林だが、打席での並外れた集中力が好結果に繋がっている。2点差を追って二死一、二塁での出番。2球目の変化球を空振りするが、暴投での走者の進塁後、1-2から外めのスライダーを完ぺきにとらえた。

本人に代打での気構えを聞くと、自分のタイミングだけを合わせていて、ヤマ張りも早打ちの意識もないという。自分のミートポイント、ストライクゾーンを把握できているから打席で迷いがない。またベンチに居るときから相手投手にタイミングを合わせ、気持ちの準備ができている。走者がいればなおさら難しいのが代打だが、前向きにこなせている。

中日の先発が右腕であろう3戦目は再び、林を先発で使えるタイミング。現状の浜中より、林の集中力に4打席であっても賭けるべきだ。

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2007.4.7
○阪神 4-3 巨人 【東京ドーム】
李の前に走者を出すな

   昨年 7 本塁打された李承Yに対し、バッテリーは一発を最も警戒していたはず。その中で打たれたのが痛かった。苦手とされる内角高めに矢野が要求したシュート系の球が中に入ってしまった。 4 番が打つと大量点につながる典型的な例で、とにかく李の前に走者を出さないことが先決だ。また一回は初球を右翼線に運ばれた。 V 奪回を目指す上で最重要課題となる李対策。初球の入り方を含め、再考する必要がある。

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2007.4.6
●阪神 1-6 巨人 【東京ドーム】
浜中・関本に迷い 

   金本は、頼りになる。石井一に1打席目で遊飛に打ち取られた球が、頭の中に入っていたから対応できた。ポイントを前にし、ヘッドを効かせて打った。形が崩されていないから中段まで飛んだ。

   苦手な石井一から初対戦で1本出たが、逆に相手の方が嫌なイメージを持ったはずだ。長いシーズンを戦う中では、優位に立てる。1・2番が機能して、金本も打って、点につながらないのは下位打線に大きな原因がある。調子が悪い浜中、関本は、打席の中で迷いがある。練習ではしっかり打てても、ゲームの中で出ていない。

   調子がいい打者は、ボール球には手を出さない。浜中や関本もボール球に手を出さないという基本に帰ることも必要。ベンチも本人も、どこまで我慢できるか。その中でヒットを打つことだけが最大の打開策となる。

浜中に代打・林

   浜中は3打数無安打に倒れ、第4打席は代打・林をコールされる屈辱だ。「頑張らなアカンな。(スイングは悪くないようだと問われて)それは悪くないんだけどね」。これで今季18打数1安打の打率・0.56。本塁打、打点はゼロだ。

   関本も3打数無安打で、打率0.59に。無言のままバスに乗り込んだ。試合前のフリー打撃では、ケージ越しに岡田監督が見守った。悔しさはこみ上げるが、結果を出すため、バットを振り続けるしかない。

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2007.4.1
○阪神 4-2 広島 【京セラドーム】
成長表す出塁率・583

   鳥谷はコンパクトにスウィングできている。だから、右、左、中と広角にしかもライナーで強い球を打てている。選球眼もよく、四球も選んでいる。難しいボールには手を出していないし、そこはカットできている。 4 年目の大きな成長だろう。ここ 2 試合で、 1 番の鳥谷が得点の起点となっている。

   出塁率が・583と高いのも、打撃での成長によるところが大きい。鳥谷が出塁すると、赤星が、バントや進塁打でクリーンアップへつなげるというパターンができる。1・2 番がうまく機能している。初回に赤星がバントしたのも、まだ安打が出てないこともあったはず。ヒット盗塁を決めたことで、あす3日からのヤクルト戦(神宮)からは、赤星もリラックスして打席に入れる。

   ベンチからすれば、エンドランなど 1・2番での攻撃の選択肢も増えてくる。好調鳥谷の出塁率を生かした、この 1・2 番は非常にいい組み合わせで、相手にとっても脅威だろう。

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2007.3.2
赤星との差大きい赤松

 キャンプ終盤の実践から赤星が結果を出してきた。序盤は腰痛に苦しんだが、これから本格的になるオープン戦で全開していかなければならない。

 走塁は攻撃。それを考えたら理想は「1番・赤星」しかない。何より彼には走塁技術がある。ベース間際のスライディングは減速してしまうものだが、赤星はトップスピードのママ入っていけるため、走塁は微妙なタイミングでも「足が入ってしまった」と思わず手を広げてしまう。

 赤松との差がここ。盗塁は、チームにとって大きな武器だ。赤松がレギュラーを奪うには、今後のオープン戦で驚異的な結果が求められると思う。

 守備陣では鳥谷に注目していきたい。打たれだした投手に間がほしいとき、後ろから声をかけるなど内野の中心としての役割をどう果たしていくか。まだ自分のことで精一杯かもしれないが、 4 年目の彼には期待が大きい分、求めるものも大きい。

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2007.2.19
二塁・関本やや不安・・・

  現状で打撃好調の関本が二塁となる可能性が高い。二遊間は内野の要。鳥谷は 4 年目でもずっと遊撃をやっている。昨年後半は三塁を守った関本にやや不安がある。三塁よりも二塁の方が負担が大きい。藤本と比べても、守備の面では劣る。鳥谷も含めてもっと球際の強さが必要で、お互いが声を出してやっていくことも大事だ。

  また、今岡の守備で骨折したバネ指の不安はなくなった。あとはより力強い送球ができれば問題はない。

  走塁では赤松の積極的な盗塁がいい。ただ、赤星と比べるとスタートが悪い。スライディングでも失速している。この点を改善すれば、相手からもっと警戒され、開幕一軍も見えてくるだろう。

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2007.2.17
浜中よりも目立つ林

 林は二安打を放ったが、いずれも甘いボールを見逃さずに打っていた。 1 本目は一死一、二塁のチャンスで、外角真っすぐを引っ張ることなく、うまく左前に運んでいた。同じ左打者の喜田と比べてもファウルが少ないし、甘い球を見逃さない。 11 日の練習試合での本塁打も、高めのフォークだった。

2 本目の安打は初球を右方向。積極的な姿勢で広角に打てば、打率は残せるし、 1 点が欲しい場面でも、一発を狙わずに状況に応じた打撃ができる。自然と打点もついてくる。

 同じ右翼の浜中と比べる段階ではないが、現状では林のほうが目立っている。この調子でキャンプ、オープン戦と順調に踏んでいけば先発の可能性はある。首脳陣を悩ませるだけの素質は持っている。課題は右翼の守備とけが。右翼を守るなら、ある程度の肩の強さもほしい。二軍にいたときに腰痛とかあったが、とにかくシーズンに入って大きなけがをしないこと。課題を克服していけば、必ず結果は出ると思う。

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2007.2.16
手術した手首の不安なさそう。

 試合用よりも重いマスコットバットを使って、サク越を連発した中村は見る限り、手術した手首の不安はなさそうだ。

 新井とともに 40 分受けたノックでもグラブさばきはさすが。だが、足の運びのほうは早々にへばっていた。この時期の合流で、首脳陣からも調整遅れは考慮されるだろうが、本隊合流となれば、下半身の仕上がり具合がライバルとの大きな差になってくるかもしれない。

 各選手がペースアップする時期、ここまで自主トレだけで生きたボールを打ち、打球を受けていない点も不安材料だ。実績は十分なだけに打席、守備位置での目慣らしを重ねていけば、結果は期待できる。ただ、入団が決まった場合、開幕( 3 月 30 日)をにらんで万全を望むのは酷ではないか。

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2007.2.4
無理する必要なし赤星

 赤星は新しいタイプのバットに変えて、自主トレから振り込んできた。昨年の成績もあるし、選手会長という立場もある。今季にかける思いが強く、責任感もあって、結果が腰にきたんじゃないか。

 軽症と聞いているし、無理をすることは全然ない。この時期に結果を残さないといけない選手でもない。無理しながらやって、打撃フォームを崩すことのほうが心配で二次的な故障を誘発する可能性もある。

 むしろ、キャンプ3日目という早い時期でよかった。ここまで順調にきていたし、早い球に慣れるのは実践になってからでも遅くない。まずは焦らず、ゆっくり休んで、万全の状態に戻すことが先決だ。

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2007.2.3
「一軍に入る!」気持ち強く持て

 喜田は手首が早くなるなど、技術的な修正ポイントがある。それは打撃コーチにお任せするとして、何としても今年は一軍に入るんだという気持ちを強く持つこと。それに尽きる。

6 年目。期待されながら、毎年同じことの繰り返し。二軍で成績を残しながら一軍に入れない。“二軍以上“の技術はあるが、守る場所がなく、代打しかない現状。片岡が引退したといっても、冷静に見れば桧山、林と左打者はそろっている。普通にやっていたら、これまでのように枠からもれる可能性が高い。

とにかく、首脳陣に「喜田は変わったな」と感じさせること。それには、実践で強烈にアピールするしかない。

「何が何でも!」という気持ちが強く出たキャンプ生活を見せてほしい。

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2007.2.2
もう大丈夫、今岡。いきなり!岡田監督猛ノック。

送球無しで本格的な特守までとはいかなかったが、今岡が初日からサブグラウンドでノックを受けたことは、ここ何年か、なかったのではないか。午前中の岡田監督のノックも、もちろん期待の表れ。自分の現役時代を振り返っても、(所属チームの)監督からノックを受けた記憶はあまりない。後は、本人がどう感じたかだろう。

 状態自体は、そつなくこなしたというのが率直な感想。普通のレベルまで来ていると思うし、初日としてはよかった。ただ、まだ指にかけて思い切り投げているわけではないし、ここからのハードルは本人次第。どこで、上げていくか。打撃のほうは、前半は流していたけれど、後半は力を入れて振っていたと思う。合同キャンプの合流日( 1 月 29 日)も見たが、その時と比べてもだいぶ違う。彼のレベルではまだまだだと思うけれど、こちらも初日としてはいい内容だったと思う。

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2007.1.23
4 年目の余裕、 2 ケタ走れ

 盗塁は打者との兼ね合い。 7 番だと、次打者が歩かされるなど作戦面の問題もあるが、鳥谷は普通に走れば早い選手だ。最低でも2ケタはしてほしい。

 下位打線でも、得点圏に走者が進むと守っているほうは嫌なものだ。それに走る格好をするだけでも、捕手を揺さぶることができるし、これまで走らなかっただけに、オープン戦から「今年は違うぞ」という姿勢を見せることで相手を警戒させることもできる。

 阪神はそこそこ走る選手はいるのに、走らない。赤星に頼っている部分が多い。鳥谷も今年で 4 年目。いろいろ投手を見てきて、相手を理解しているだろうし、研究すれば案外クセは見つかるもの。盗塁はベンチとの信頼関係だし、鳥谷がその信頼を得るかどうかは、本人の意識次第だ。

3 年やって余裕も出てきたと思う。守備、そして走塁でチームに貢献した上での打率 3 割以上に期待したい。走攻守、トータルで可能性を持っている選手だからね。

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2007.1.22

 赤星がタイ・カップ型をやめたのは、思い切った決断だ。ボク自身も現役時代に同じタイプを使い、同じようにグリップを年々細くしていたが、タイ・カップだけは変えなかった。重さも感覚も全然違ってくるが、右方向へ強い打球を打ちたいという表れだ。

 もともと右方向へ打てるタイプ。バットだけじゃない。ただ、グリップが細いとヘッドが効きやすく、引っ張りやすくなる。重さも 910 グラムと軽い。シーズンの中で、体が小さいとへばる時期があるが、負担を減らす効果もある。

 秋から新しい打撃フォームにも取り組んでいる。軽量のスパイクも含めて、全てを一新するのは、昨年が不本意な成績だからできること。あとは実践の中でどれだけ成果が現れるか。春季キャンプでは、新しい赤星が見られることに期待大だ。

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